iPhoneを機種変更した際、皆さんデータ移行に苦戦していませんか?
「iTunesにバックアップとって、データ移行するのは時間がかかって大変・・・」
「iCloud経由でデータ移行しているけど、Wi-Fiが不安定でデータ転送に時間がかかる。」
そんなお悩みをお持ちの方々に、iPhone同士を直接接続してデータ転送する方法「クイックスタート」をご紹介致します。
【本記事の内容】・クイックスタートの「メリット・デメリット」が知りたい。・「データ移行の手順」と「注意事項」が知りたい。
本日もご覧いただき、ありがとうございます。
1bulog管理人の1buk1です。
iPhone歴10年の私が、「クイックスタート」を利用したiPhoneのデータを移行する方法をご紹介します。
毎年やってくるiPhoneの発売日は、私にとって楽しい年間行事です。
しかし、iPhoneを購入して最高潮まで上がったテンションを一気に下げてしまう「データ移行」。
テンションが下がる理由は簡単、「手間」と「時間がかかる」から。
私は、「クイックスタート」が利用可能になるまで「iTunes経由」でテータ移行していました。
安定したデータが転送できないことと、時間がかかることから「iCloud」では行っていませんでした。
それに比べてiTunesは、有線で行うので比較的安定してデータ転送が可能でした。
ただ、iTunesでのデータ転送は、毎回最新のバックアップを取得する必要があります。
それにともない新しいiPhoneにデータ移行する時間は、一番多くかかります。
毎回、古いiPhoneのバックアップを作成 → 新しいiPhoneに復元する・・・
リアルに半日はかかっていました。
それでも、iCloudの安定しないデータ転送に比べればいくらかマシなのでiTunes経由を選択していたのです。
そんなときにリリースされた機能が「クイックスタート(iPhone同士を直接つないで行うデータ移行)」でした。
iPhoneだけで完結できるが可能で
なによりも時間が大幅に短縮できることで快適にデータ移行ができる!
そんな注目の機能を、今回はまとめていきます。
1、「3つ」のデータ移行方法
「そもそもデータ移行って、どんな方法があるの?」という方もいらっしゃるでしょう。
最初は、データ移行の手段をかんたんにご紹介します。
※不要な方は、目次から手順にすすんでいただければ結構です。
手段 | メリット | デメリット |
iTunes | ・安定したデータ転送 | ・PCが必要 ・バックアップ作成という一手間が必要 |
iCloud | ・最低限のデータ転送だけで済む (iCloudバックアップを利用している場合) | ・データ転送が安定しない ・時間がかかる ・日々バックアップをしている必要がある ・インターネット回線が必要 |
クイックスタート | ・ネットが無くてもデータ移行が可能 ・安定したデータ転送 ・時間が短い (バックアップをとる必要がないから) | ・データ移行中はiPhoneが使用できない ・アダプターが必要(有線で行う場合のみ) |
「クイックスタート」を利用することの一番のメリットは「時間が大幅に短縮になること!」
データ移行にかかる時間が削減できれば・・・
「途中でiPhoneを使いたいのに、使えない。」
「早く新しいiPhoneに切り換えたいのに中々終わらない。」
「時間が無いときに簡潔にデータ移行を終わらせたい。」
などなど、ストレスが少なくデータ移行ができます。
そう考え見てみると、他の手段は見劣りしてしまいます。
時間的なことでお話しをすると、必要に応じてバックアップを作成しなくてはならないこと。
iPhoneの容量が多い人は、「バックアップ」でも多くの時間を使います。
そこから、データ移行(復元)となるためさらに時間を消費します。
コスト面では、iTunesはパソコン。
iCloudは、データ容量が多い人は定額課金が必要となり維持費がかかります。
iCloudは、写真・動画が「5GBの無料範囲内」に納まっていれば話は別ですが
写真・動画をiCloudの保存していて無料範囲内に収まっている人は、少ないのではないでしょうか。
2、写真・動画の保存方法によりiCloudの方が時間短縮になる場合も。
前項でiCloudのお話しをしたので、少しiCloudについても触れておきます。
時間・コスト面の両面でおすすめなのは、「クイックスタート」と、お話しました。
しかし、iCloudを日常的に活用しており「写真・動画」データをiCloudに保存しているのであれば
iCloudからのデータ移行(復元)する方が、時間短縮になる場合があります。
iCloudの方が、短縮になる場合の条件は・・・・日常的にiCloudでバックアップを取得している。・写真・動画をデータ移行する必要が無い。(iCloud内で保存・管理している)
特に写真・動画については個人差はありますが、皆さん何かしら保存しているもの。
写真・動画のデータ移行が省けると、大幅な時間短縮に繋がります。
もし、「iCloudバックアップについて」ご興味のある方がいましたら、別記事にてまとめています。
3、「クイックスタート」でデータ移行するときの条件
「クイックスタート(iPhone同士でのデータ移行)」を利用するには、簡単な条件を満たす必要があります。
iOSのバージョン確認
「クイックスタート」を利用してデータ移行をするには、「12.4」以上のiOSが必要になります。
事前にバージョンアップを行ってから、実施するようにしてください。
これは、Bluetoothだけではなく、有線で行う場合も必要です。
「クイックスタート」を利用する条件となっています。
ストレージ容量
新しいiPhoneが、古いiPhone以上のストレージ容量を備えている必要があります。
データをそのまま新しいiPhoneに移行します。
古いiPhoneより低い容量だとデータ移行できませんので、ご注意ください。
4、注意事項
データ移行を行う前に大切なデータを消失しないためにも、事前に注意事項をお伝えします。
必ずお読みいただき、ご理解していただいた後に実施をお願いします。
ショップで購入した場合は、クイックスタート開始前に初期化をおすすめ。
ショップで購入した場合は、データ移行する前に初期化しましょう。
理由は、iPhone内にキャリアの通信設定や通話テスト記録が残っているから。
「残っているから、できない。」というわけではありませんが、データ移行は何が原因で不具合を起こすか予測がつけにくいです。
予め、「工場出荷時の状態に戻して(初期化)」をして不要なデータをなくしておけば安心です。
▼初期化の手順はこちら▼
iPhone、iPad、iPod touch を売却、譲渡、下取りに出す前にやっておくべきこと
iPhone同士でしかデータ移行できない。
iPad、iPodなどからiPhoneにデータ移行をすることはできません。
あくまでも、iPhone同士で行える機能です。
データ移行中は、どちらのiPhoneも使用できない。
データ移行中は、どちらのiPhoneも使用することはできません。
他のデータ移行手段よりは、比較的に早く行える可能性がありますが過信は禁物です。
写真や動画、重いデータなどが入っていれば、それなりに時間はかかります。
途中で止めるとデータ破損などの危険がありますので、時間には余裕を持って作業しましょう。
あくまでもデータは「コピー」である。
データ移行を完了したのち、古いiPhoneは通常通り使用できます。
あくまでも、データの「コピー」を新しいiPhoneに入れるだけです。
データを抜き取るわけではありませんので、ご注意ください。
家族、友人に譲り渡す場合や転売する場合は必ず「工場出荷時の状態」にしてからにしましょう。
5、「クイックスタート」のデータ移行をしてみよう!
※「Bluetooth」「有線」どちらでも同様の手順です。
クイックスタートのデータ移行手順
Simカードを差し替える。
古いiPhoneの電源を落として、新しいiPhoneへsimカードを移します。
Simカードの差し替えは、必ずiPhoneの電源を切るようにしてください。
電源をつけたまま行うと、故障の原因になります。
※注意事項
Simカードを入れ替えるときは、simカードのサイズも事前に確認しましょう。
旧型のiPhoneと新型のiPhoneではsimのサイズが違うことがあります。
無理に入れてしまうと、simトレイや内部基盤を破損させる原因になります。
古いiPhoneの準備をする。
「Bluetooth」と「Wi-Fi」をオンにしておきましょう。
データ移行が完了すると、そのまま新しいiPhoneでアプリのダウンロードが始まります。
(アプリ内データは「データ移行」で移るが、アプリ本体のデータはダウンロードされるため)
アプリダウンロードの際、モバイルデータ通信を使用しないように忘れずに実施しましょう。
新しいiPhoneのロックを解除する。
初期設定が完了していないiPhoneは「こんにちは」と表示されたままロック状態になっています。
新しいiPhoneのロックを解除しましょう。
古いiPhoneと新しいiPhoneを接続する。
古いiPhoneに新しいiPhoneを近づけると「新しいiPhoneを設定」と表示されます。
AppleIDも同時に表示されますので、ご自身のものか確認を行ってください。
AppleIDが間違いなければ、「続ける」をタップします。
古いiPhoneに「新しいiPhoneの設定」と表示されない場合は、一度電源を切って再起動するか、ロック状態にしてから解除してみてください。
新しいiPhoneに表示されたアニメーションを読み取る。
新しいiPhoneに青いアニメーションが表示されます。
アニメーションを古いiPhoneで読み取ると設定の開始です。
読み取り画面は、自動で立ち上がります。
読み取り画面内にある、指定の枠内に新しいiPhoneに表示されたアニメーションを表示するようにカメラを合わせましょう。
カメラの認証が、うまくいかない場合は「パスコードを入力する」ことで代用することが可能です。
アニメーションを読み取る枠内の下側に「手動で認証」とあります。
「手動で認証」を使えば6桁の番号が表示されますので、古いiPhoneに入力しましょう。
新しいiPhoneに、古いiPhoneのパスワードを入力する。
新しいiPhoneがパスワード入力を求めてきます。
パスワードは、古いiPhoneの画面ロック解除のパスワードです。
新しいiPhoneで「Touch ID」「Face ID」の設定を行う。
新しいiPhoneに「Touch ID」「Face ID」を設定します。
データ移行完了後でも設定できますが、手間は変わりませんのでこのタイミングで設定しましょう。
新しいiPhoneに転送方法が表示されるので「iPhoneから転送」を選択する。
データ転送の手段を選択します。
- iPhoneから転送 → Bluetooth もしくは 有線接続
- iCloudからダウンロード → iCloudバックアップから復元
- その他 → iTunesバックアップから復元
「iPhone同士」で転送するため「iPhoneから転送」を選択します。
「転送時間」が表示されていますが、私の体験上参考にはなりません。
あてにしないようにしましょう。
新しいiPhoneで「利用規約」に同意する。
利用規約を確認して、「同意する」をタップします。
※同意しないと先に進めないので、同意するしかありません。
新しいiPhoneの各種設定を行う。
「Apple Pay」や「Siri」などの設定を行います。
クイックスタートを利用してデータ移行をする方なら、簡単にできる設定です。
もし不安な方がいれば、下記リンクからどうぞ。
▼各種設定方法▼
Apple Pay を設定する
iPhoneでSiriに頼む
データ転送の開始される。
いよいよデータ転送が開始されます。
所要時間が表示されますが、転送するデータ量によってまちまちです。
私は、100GB弱のデータ転送量で完了するまでに1時間弱かかりました。
iTunesで「バックアップを作成→復元」よりは早いので気長に待ちましょう。
再起動が開始される。
何もすることはありません。
データ移行が完了すると、勝手に再起動します。
データ移行完了の確認、アプリダウンロード開始される。
アプリ本体のデータをApp Storeから自動でダウンロードします。
Wi-Fiがオンになっているか、確認しましょう。
以上、データ移行は完了です。
以降、簡単な設定やチュートリアルが表示されますがここまで進めれば問題ありません。
画面の指示に従って、ホーム画面まで進めましょう!
6、データ移行を完了しよう!
ここでは、データ移行に必要な追加項目をご紹介していきます。
「iTunes」「iCloud」「クイックスタート」とデータ移行手段はありますが、どうしてもシステム上移行できないデータがあります。
移行できないデータは、古いiPhoneが手元にある間に全て手動で移していきましょう!!
メールアカウントへのログイン(キャリアメール、Gmailなど)
メールアカウントにログインしなおしましょう。
Gmailの設定は、「設定」アプリ内から。
各社キャリアメール設定は、キャリアの設定方法に従って行いましょう。
キャリアによっては、データ移行時に引き継がれる場合もあります。
▼au by KDDI▼
メール初期設定
▼SoftBank▼
iPhone 設定方法(一括設定)
▼NTT docomo▼
iPhone・iPadでドコモメールを使う
iTunesから読み込んだ音楽コンテンツ
iTunesからダウンロード、pcから取り込んだ音楽コンテンツは引き継がれません。
再度、ダウンロード・取り込みを行いましょう。
▼iTunesからの音楽取り込み方法▼
コンピュータを使って iPhone、iPad、iPod touch を同期する
Suica
Suicaの設定をしなおしましょう。
Suica は、1つのSuicaを複数のiPhoneに設定することはできません。
古いiPhoneのSuicaを削除して、新しいiPhoneに設定しなおします。
▼Suicaの設定方法▼
Apple Pay Suicaの引継方法
Bluetooth
各種Bluetooth機器のペアリンクを設定しましょう。
データ移行では、ペアリンク設定まで移行できません。
▼Bluetoothの設定方法▼
iPhoneでBluetoothデバイスを設定する/再生する
LINE
LINEの移行設定をしなおします。
今では、重要な連絡ツールとして浸透しています。
慎重に操作方法を確認して、引継ぎ設定を行いましょう。
▼LINEの引継設定方法はこちら▼
ライン公式blog【最新版】 LINEのアカウントを引き継ぐ方法
ゲームアプリ
ゲームは、アプリにもよりますが何もしないとデータが引き継がれないアプリもあります。
データ移行する前にアプリ内の引継設定を確認して、引継設定が必要な場合は事前に行っておきましょう。
7、Appleの推奨データ移行手段もiCloud or クイックスタート??
現在、iPhoneの初期設定画面に「iTunesを利用したデータ移行」は、選択として表示されなくなっています。
恐らく、AppleもiTunesでデータ移行(復元)する方法は推奨してないのだと考えられます。
推奨しない理由はおそらく、「時間がかかるから」だと考えられます。
「データ移行の時間が延びる=ユーザーの負担が増える=iPhoneの買い替え周期が延びる」
と考えているのかもしれませんね。
実際には・・・
「データ移行がめんどうだから、買い換えなくてもいいかな」
と、データ移行を理由に買い換えない人もいるのではないでしょうか。
これは、あくまでも予測の範囲内ですが・・・
データ移行時にかかる負担削減は、今後のiPhone比率を維持するのには必要なことなのかもしれません。
今後もデータ移行については、さらに開発がすすみ画期的な手段が開発されるていくのではないでしょうか。